フェルミ漫画大学
【漫画】「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】」をわかりやすく解説【要約/中野剛志】
31,956 回視聴 2022/07/16
・日本経済が停滞した原因はデフレ
デフレとは?
物価が下がっていってしまうこと
デフレが起こる理由
経済全体の需要が供給に比べて少ない状態が続くため
→ モノはたくさんあるが誰も買いたがっていない状況
デフレスパイラル
モノが売れないから赤字になりやすい
→ 従業員は給料を減らされる
→ 消費者はさらにモノを買わなくなる
デフレの解決方法
政府主導でマイルドなインフレに向かうように調整する
・インフレになったら需要を減らす
あまりに急激に物価が上がる
お金が紙切れ同然の価値になる
例 歴史の教科書
札束で遊ぶ子ども
インフレは需要が供給を上回っているから起きる現象
需要を減らすような政策が有効
公共事業の縮小
公務員の数を減らす
消費増税
金利を上げる
供給を増やす
企業同士の競争を促す政策
企業が競争して生産性をアップさせる
例 規制緩和
貿易の自由化
・デフレ対策はインフレ対策とは真逆
政府が需要を増やす
公共事業の拡大
公務員の数を増やす
減税
金利の引き下げ
供給を抑制する政策
規制緩和を控える
海外商品からの保護
・貨幣は負債の特殊な形式
例 二人で島に住んでいたとする
「春に木の実をあげるから、秋になったら魚をくれ」
春に木の実をあげた時点
「秋になったら魚を渡す」という義務、「負債」を抱える
「秋になったら魚を渡す」という誓約書
他のモノとも交換できる
例えば、誓約書と「お肉」を交換できる
負債を目に見える形にすると第三者と交換が可能になる
より取引をしやすいように単位をつけて発行したものが「貨幣」
・税金が貨幣に価値を持たせる
債務が不履行になる可能性が高いとき
貨幣は価値を失う
例 「秋になったら魚を渡す」という誓約書
「知らない」と言って約束を破る
誓約書はタダの紙切れ
貨幣に価値があるのは、負債の内容が確実に実行されるときだけ
昔の貨幣
金や銀と交換してもらえることで価値を保っていた
現在の貨幣
金と交換はしてくれない
→ カギを握っているのは税金
政府は国民に納税の義務を課すときに通貨で納めるように法律で定める
通貨は「持っていれば納税の義務を解消できる」という価値を持つ
・銀行が貨幣を創造する
2種類の貨幣
⑴ 現金通貨
普段使っているお札や硬貨
⑵ 預金通貨
普通の銀行がお金を貸し出すときに創造するもの
例 企業が100万円を銀行から借りたとき
銀行は100万円を手渡しはしない
銀行は通帳に100万円と記帳するだけ
返済するときは100万円と利子が残高から差し引かれる
銀行が貸出するときに、手持ちの資金の制約は受けない
記帳するだけなので現金のやり取りは発生しない
→ 手持ちの現金がなくても企業に貸すことができる
銀行はゼロから貨幣を作り出していると言える
・お金を刷ってもデフレは解消しない
日本の通貨
預金通貨が8割以上
量的緩和
世の中に流通する通貨を増やすこと
でも、企業が銀行からお金を借りたいと思わなければ預金通貨は増えない
デフレを解消する方法
政府が財政支出を増やす
積極的に民間の資金需要を高める政策を行う
例 公共工事をたくさん行う
貨幣の量が多くなれば、貨幣自体の価値が下がっていく
多くの人は、たくさん買い物するようになる
→ インフレ傾向になる
・財政赤字は悪いものではない
日本が発行している国債
日本円で返済するもの
→ 返すときには、その分お金を刷ればいい
政府の通貨発行権は、ある意味チート
理論上日本が債務不履行になることはない
財政赤字拡大で起こること
民間の資金需要が高まりインフレになる
→ 加熱しすぎるとハイパーインフレ
日本円が紙っぺらになる
日本は借金を返せなくなる
しかし、今はデフレ
現段階では財政赤字を増やしてでもインフレに持っていくべき
インフレになった時点で財政を引き締めればよい
マンガで本要約のフェルミ大学さんです。今回の作品からは「預金通貨」の考え方がおもしろかったです。記帳するだけだから貨幣を創造できるというのは目からウロコでした。
本要約チャンネル【毎日19時更新】
【衝撃作】MMT解説「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】」を世界一わかりやすく要約してみた【本要約】
128,983 回視聴 2021/08/07
1.日本が成長しなくなった最大の原因はデフレである
・デフレとは?
一定期間にわたって物価が持続的に下落する現象
・デフレが起きる理由
経済全体の需要が供給に比べて少ない状態が続くから
モノが売れない状態
→ 企業は赤字が続き、最悪倒産
労働者は賃金が下がり、最悪失業
・デフレではお金の価値が上がっていく
人は、モノよりお金を欲しがるようになる
お金を貯め込むようになる
→ 消費や投資は減退
→ さらにモノが売れなくなる
・大型の消費の場合はローンを組む
デフレでは借りたお金はどうなるか?
借金は返すときの方が膨らんでいる
→ 誰も融資を受けなくなる
返済を急ぐようになる
→ 借り手がいないので金利は下がる
銀行は稼ぐのが難しくなる
・デフレになると経済成長が止まる
平成日本の現状
世界中で日本だけが長期のデフレ
日本だけが極端に成長していない
・日本が経済成長するにはデフレを抜け出す必要がある
デフレ = 需要不足・供給過剰
デフレ脱却には、需要を増やせばよい
消費や投資を拡大する
→ しかし、簡単ではない
景気が悪いときには、支出を切り詰めなければ生き残れない
・節約して貯蓄に励む
需要縮小を招きデフレが続く
→ さらに生活が苦しくなる
みんなが正しい行動をとっても経済は悪化する
・合成の誤謬(ごびゅう)
個々の正しい行動が積み重なり、全体としては好ましくない事態をもたらすこと
ミクロが正しいと、経済全体のマクロが間違ってしまう
→ ミクロのレベルでは、合成の誤謬は解決できない
・合成の誤謬を解決できるのは政府だけ
マクロ経済全体は政府が司っている
・民間企業
内部留保をため込む
賃上げや積極的投資、技術開発投資をしない
→ 画期的新商品を送り出す ✖
イノベーションを生み出す ✖
・日本経済の停滞を企業経営のせいにする議論があふれている
しかし、的外れ
デフレという経済環境のせいだから
投資を控え、賃上げをせず内部留保を貯め込むのは経済合理的な行動
・平成の日本企業になったのは経営者のせいではない
デフレ脱却に失敗している政府のせい
・政府は何をすべきか?
デフレ = 需要不足
政府は自ら需要を増やすべき
財政支出を拡大する
例 社会保障費や公共投資を拡大
公務員の数を増やす
民間の消費や投資の増大を促進する
例 消費税減税や投資減税
・財政赤字の拡大はイメージが悪いが需要を拡大するデフレ対策
中央銀行は金利の引き下げを行い、融資を受けやすくすることが肝要
拡張的な財政金融政策が需要を拡大するデフレ対策
・供給抑制もデフレ対策として効果的
企業の生産性を向上させない
→ 企業間の競争を抑制気味にする
規制強化・事業保護
多くの企業が市場に参入できないようにする
グローバル化を制限する
保護主義はデフレ対策
・保護主義をタブー視すべきではない
デフレでの保護主義は正当化しうる
・なぜ日本はデフレから脱却できなかったのか?
橋本政権
構造改革を実行
行財税改革・経済構造改革・金融システム改革
財政支出の削減
消費増税
小さな政府
規制緩和
自由化・民営化・グローバル化
→ デフレ対策と真逆のインフレ対策
デフレ対策をすべき時にインフレ対策を20年以上続けた
デフレにならない方がおかしい
・なぜ間違った改革を行ったのか?
改革の手本が「新自由主義」の政策だったから
イギリスのサッチャー政権
アメリカのレーガン政権
→ インフレで悩んでいた
人為的にデフレを引き起こす政策を行った
・小泉政権
インフレ対策の構造改革をさらに徹底した
金融政策だけはデフレ対策
→ 金融緩和
・デフレ下のインフレ対策「構造改革」路線
安倍政権まで引き継がれる
新自由主義の政策に反対した人たち
抵抗勢力のレッテルを貼られて政治の表舞台から追放
・日本が成長しなくなった理由
日本政府が「デフレ下におけるインフレ対策」を続けてきたから
2.デフレでは公務員の給料は上げるべき
・生産性が向上しなければ、国は豊かにならいのでは?
政府が生産性を促進する政策は必要
でも、その政策はインフレのときにやるべき
優先すべきは、デフレ脱却
・デフレ対策
財政支出の拡大や大きな政府
政府の支出には無駄が多いという批判
公共投資は悪というイメージ
政府が支出を増やせば需要が生まれる
デフレのとき
無駄な公共投資をしない ✖
無駄な公共投資をする 〇
→ 需要不足の解消に役立つから
・需要不足を解消する方法
産業や労働者は保護して、競争を抑制する
グローバル化に背を向け、保護主義に走る
政府を大きくして、公務員を増やし、給料を上げる
無駄な公共投資であっても、増やす方が削るよりはマシ
3.税金は何のためにあるのか
・税金とは物価調節の手段
財源確保の手段 ✖
・デフレは異常
マイルドなインフレが正常
生産性の向上や無駄の排除が正しいのは、正常な経済のとき
→ 正常な経済で間違いとされている政策実行は難しい
例 個人が節約、企業がリストラ
政府だけが財政支出を拡大
公務員の数を増やし給料を上げる
→ 国民は政府に怒りの矛先を向ける
デフレが長引くのは、デフレ対策を理解することが難しいから
・現代の通貨とは?
現代の通貨は、不換通貨
金などとの交換が保証されていない
なぜお札は紙切れにならないのか?
通貨は納税の手段となることで価値を担保している
→ 現代貨幣理論 = MMT と呼ばれている
・現代貨幣理論
国家は国民に納税義務を課す
通貨を納税手段として法令で決める
国民は国家に通貨を支払う
納税義務を履行できるようになる
通貨は納税義務を解消できる
通貨が価値を持つ
通貨は国民に受け入れられる
納税以外の目的でも広く使用される
例 財・サービスの取引、貯蓄 など
→ 通貨の価値を裏付けるものは、租税を徴収する国家権力
・税金は通貨の価値を裏付けるために必要
税金がなくなる = 通貨の価値の暴落
ハイパーインフレを引き起こす
→ 税金が必要なのは、インフレが行き過ぎるのを防ぐため
・税金は政府の財源を確保するのに不可欠なものと考えられてきた
しかし、政府は自国通貨を発行できるので財源はいらないはず
税金 = 財源確保の手段 ✖
・無限にお金をつくり続ければハイパーインフレになる
お金を生み出す方法にも制約、限度が必要
インフレ率
穏やかなインフレになったら、公共投資やお金を生み出すのをやめる
・税金は需要を縮小させインフレを抑制させる
税金が高くなれば、支払いのためにお金が必要
みんながお金を手放せなくなる
→ お金の価値が上がる = デフレ
インフレを抑える = 税金を重くする
デフレから脱却 = 投資減税・消費減税を行う
・税金は物価調整の手段であり、財源確保の手段ではない
消費増税の過ち
デフレのときの増税は更なるデフレを招く
消費増税を正当化する理由
財源確保
しかし、税は財源確保の手段ではない
物価調整の手段
デフレ下の日本で必要なのは減税
毎日19時更新の本要約チャンネルさんです。今回の作品からは「現代貨幣理論(MMT)」を理解できました。ぼんやりした知識をクッキリと理解できることはとても心地よかったです。
ライブラリー
エリートも間違っている経済知識。(読書ツアー:目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】)
1,984 回視聴 2019/08/24
1.デフレとはどういう状態なのか?
・供給過剰・需要不足
供給過剰
例 リンゴいっぱいあるよー
需要不足
例 そんなに欲しくないよー
・供給過剰・需要不足で何が起こるか?
商品を売ろうとして値下げ
企業の売り上げが下がる
働く人の給料が下がる
モノを買いたくなくなる
→ モノの値段が下がる
デフレスパイラルが起きる
2.デフレのとき、国はどうすればよいのか?
・国は積極的に赤字になるべき
政府の収支 + 民間の収支 + 海外部門の収支 = 0
例 政府が黒字
民間と海外部門が赤字になりやすい
政府が赤字
民間と海外部門は黒字になりやすい
政府に企業や国民は税金を納める
政府は公共事業・社会保障でお金を使う
政府が黒字
税金が多い = 民間は赤字
政府が赤字
政府がお金を使う = 民間は黒字
3.国の借金が増えるのは良くないのでは?
・国債は返済不能にならない
政府が国債発行
中央銀行が国債を買うために通貨を発行
→ 自国で通貨を発行できる国は、返済不能にならない
・中央銀行が直接国債を買うのは法律で禁止されている
政府が国債発行 → 金融市場 → 中央銀行が購入
間に銀行などの金融機関が入っている
でも、実質的には財政ファイナンス
・昔、アルゼンチンが債務不履行になったのは?
ギリシャの財政破綻は?
アルゼンチン
外貨建て国債が返済できなかった
外貨で返済しないといけない借金があった
ギリシャ
ユーロはギリシャの独断で発行できなかった
ユーロはEUの共通通貨
文字情報多めのアニメショーンによる独り語りです。この作品からは「国債は返済不能にならない」が新しい知識でした。雪だるま式に増えている国債に不安を感じている人は多いのではないでしょうか。
今日のアクションプラン
・MMTへの反対の意見について調べてみる
今日のアクションチェック
MMT(現代貨幣理論)への反対派の考えにも納得できました。反対理由は次の2つです。
①実際にインフレが起きたらコントロールできるかは分からない
②大盤振る舞いによるモラルハザードが働く意欲をそぐ
ともに、理論だけで行ったことがない政策は未知の結果を招く可能性がある点を懸念しています。国家規模での失敗懸念はビビりの私にはよく理解できました。
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