心理テクニックは役に立たないのか
・心を操ることができれば、他人を思うのままに操れる人間になれると思っていた
仕事やプライベートで実践した
心理テクニックは確かに効果はあるが、常に万能ではない
・心理テクニックだけではうまくいかない理由
現実世界には信じられなくなるくらい多くの変数が存在する
心理テクニックですべての変数を無視できるほどの絶大な効果はない
・心理テクニックは無意味ではない
確かに人間には思考のクセがある。しかし、人生に劇的な影響はない
・今回伝えるのは具体的なアクション
勝手に無意識に複数の心理テクニックを使うことになる
人生で有利な状況を作り出すことができる
実践する価値があると自信を持ってオススメできる
心理学をうまく使いこなせない4つの理由
①効果を過信する:誰にでも有効な手段というわけではない
②相手や状況によっては使えない場合がある
③心理テクニック同士の効果が干渉する場合
④心理効果を無理やり当てはめようとする
①効果を過信する:誰にでも有効な手段というわけではない
心理効果は「統計的には有効」というレベルの話なので「誰にでも当てはまる」「確実に効果がある」というわけではないのです。そこを誤解するとまず間違いなく失敗します。そして、心理学が役に立たないと思い込んでしまうのです。
②相手や状況によっては使えない場合がある
心理テクニックが有効な相手かどうか、有効な状況かどうかを見極める必要があるのです。しかし、現実では有効性の判断が難しい場合も多々あります。心理テクニックを活かすためには、いくつかの条件を満たすことが必要なケースもありますが、そのことを把握していないとうまく行かないのです。
③心理テクニック同士の効果が干渉する場合
初頭効果:最初に示された特性が記憶に残りやすく、後の評価に影響を与える
親近効果:最後に示された特性が記憶に残りやすく、後の判断に影響を与える
この二つは一見すると相反する心理効果なので、使い方を間違えると狙った効果が得られないことがあるのです。
④心理効果を無理やり当てはめようとする
ちょっと心理分析の手法を学んだだけの素人には、深読みしすぎてしまい間違った判断に繋がってしまうことがあります。中途半端な知識による思い込みはマイナスにもなるのです。
5位 楽しい時間は短くする
・関わる人に良い印象を残したいのであれば、会う時間は極力短くする
1回を長くではなく、定期的に会うようにする
・これに関係する心理法則
①ピークエンドの法則
体験したことのピークの感情といちばん最後の感情をその体験全体の最終的な感情として覚える
②希少性の効果・スノッブ効果
期間限定・なかなか入荷しないものを欲しがる
③単純接触効果(ザイアンスの効果)
広告や商品を顧客に何度も接触させることで無意識のうちに好感度を上げる
・長く人と一緒にいると疲れてくる、つまらない話が増える
・特に初対面で会うときは早めに切り上げる
ディナーよりランチ、ランチよりお茶
2次会には行かない
スノッブ効果・ヴェブレン効果・バンドワゴン効果
よく一緒に紹介される3つの効果をまとめておきます。
スノッブ効果 :周囲が採用しているから自分は採用したくない
バンドワゴン効果:周囲が採用しているから自分も採用したいと思う気持ちを誘う
ヴェブレン効果 :価格が高くなるほど、魅力を感じる
スノッブ効果 + バンドワゴン効果
これは相反するように感じますが、実は合わせると多くの人に訴求することできます。
「大好評により発売3日で売り切れたあの人気商品が、100個限定で復活!」
「大好評で売り切れた」というみんなが持っている安心感のバンドワゴン効果と、「100個限定」という希少性を刺激するスノッブ効果を上手く組み合わせています。
スノッブ効果 +ヴェブレン効果 + バンドワゴン効果
スノッブ効果 :ネーミングによる特別感
バンドワゴン効果:人気商品
ヴェブレン効果 :高めの価格設定
この3つをっ組み合わせて成功した商品が「プレミアムモルツ」です。
4位 損することを訴求する
・私のYouTube動画のタイトルはサムネとタイトルがドギツイ
ポジティブよりもネガティブの方が刺さる・見てもらえる
基本ネガティブの方が効く
・プロスペクト理論
コインを投げて
①表が出れば10万円もらえる
②裏だったら5万円失う
③参加しない場合は2万円もらえる
期待値は参加した方が得。でも大半の人は③を選ぶ
・人は失うことがとにかく怖い
損切りできない
・ビジネスで損することを煽りすぎるのはよくない
うまく、程よくネガティブ訴求は使った方がいい
プロスペクト理論からわかる心理4つの特徴
①金額が大きいほど価値が小さく感じてしまう
「100万から98万への値引」よりも「10万から8万への値引」の方が得だと感じる
②損を避けることを優先する傾向がある
株でちょっと得をするとすぐに売ってしまう
③確率の認識は正しいとは限らない
上のコインの例
④有利なときは安定志向で不利なときはリスク志向になる
FXで損失が大きくなると一発逆転を狙ってしまう
3位 やりたいことのデメリットから話す
・いつも言っているデメリットプレゼン
・関係する心理法則
①両面提示の法則
メリット・デメリットの両方を提示することで相手の納得を得る
②マッチングリスク意識
商品・サービスの購入前にはリスクを考え始める
・相手の不安・デメリットを全部洗い出して、それを可視化する
そして、1つずつ つぶしていく
・不安に思っているものを無理やり不安でないものにする
無理やり不安なものを1つに絞らせる
そして、その1つの不安を解消する
「両面提示の法則」を使った広告・マーケティング・ビジネスの事例
①ゼクシィの広告コピー
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」
メリット :結婚による幸せ
デメリット:結婚しなくても幸せ
②キューサイの青汁のコピー
「まずい!もう一杯!」
メリット :青汁による健康
デメリット:まずい
③ドモホルンリンクルのCM
「初めての方にはお売りできません」
メリット :納得感
デメリット:初めての人には売らない
2位 第一印象(見た目・実績)にこだわる
・関連する心理効果
①ハロー効果
何か大きな特徴があると全体の印象がそれに引きずられてしまう
ポジティブとネガティブの両方がある
②メラビアンの法則
話し手が聞き手に与える印象は、話し手の外見・身振り手振りで半分以上決まる
・明るくハキハキ話していると良く見える
有名な会社の幹部が自分の会社でも活躍してくれると思う
学歴のバイアス
・大人は実績で語るべき、実績を取りに行くべき
実績がハロー効果を生む
ポジティブ・ハロー効果が働きやすい「3B」とは?
①Beauty(美人)
美人=美しくて見とれる
②Baby(赤ちゃん)
赤ちゃん=無条件に可愛い
③Beast(動物)
動物=愛らしくて癒される
この3つは分かりやすい特徴によってハロー効果が働き、広告の商品・サービスの評価やイメージを自然に高められます。
具体例としては、「アコム」はかわいくて小さなチワワや「ソフトバンク」のお父さん役の白い犬が挙げられます。
メラビアンの誤用
・言語情報 7%
聴覚情報38%
資格情報55%
・しかし、話の中身の重要性が7%という意味ではない
「怒ってないよ」と言っていても顔が怒っていたら、怒っていると思われるという話
メラビアンの法則の間違った研修内容
メラビアン博士によれば、話の内容が対面する相手に影響する割合はわずか7%とのことです。ほとんどの情報は言葉以外で伝わっているのです。特に55%を占める視覚情報は大事です。
ですから、身振り手振り、ジェスチャー、声の強弱、抑揚のつけ方を練習しましょう。では練習です。はい、みなさんお互いに向き合いましょう。こんな感じで表情を作って、こうやって手を前に出して、普段よりちょっと低めの落ち着いた声で・・・
これでは「言葉なんてほとんど伝わらないのだから、見た目や声を良くしましょう」と言っているようなものです。これが間違いであることは、すぐにわかると思います。
メラビアン氏の実験は「視覚情報や聴覚情報が言語情報と矛盾したとき、言語情報のインパクトはほとんど失われてしまう」ということを述べているに過ぎません。
1位 ローリスクでやってみさせる
・関連する心理効果
①認知的不協和
自分の中で起きている事実に矛盾があると居心地が悪くて不快感を覚えてしまう
結果、不快感を解消するために自分の考えを変えてしまう
②サンクコスト効果(コンコルド効果)
ずっと投資してきたものは途中で止められない
③返報性の心理
借りができると申し訳なさを感じるので、お返しをしなければならないと考える
・やらせたいことをやってくれないときはローリスクでやらせてみる
相手が動くまでローリスクにしてあげることがポイント
①ローリスクにすることで返報性の法則で受け入れやすくする
②一度やるとやったという事実が残る。認知的不協和で事実が考え方を変える
③やったことによりサンクコスト効果によって2回目以降もやりやすくなる
・「まず、やってみて!」が人生を変える
これは自分にも使える
やってしまえば、どんどんやる気が出てくる
「いったん やってみよう!」を口癖にする
「いったんやってみよう」の脳科学からの効果
「いったんやってみよう」には心理学的な側面だけではなく、脳科学からも裏付けられます。それが「作業興奮」です。
「作業興奮」とは、作業を行う事で筋肉を動かし脳細胞が活性化する現象のことです。
例えば、部屋の片付けは手を付けるまでは面倒ですが、「一旦、始めてしまうとのめり込んで一気に片付けて」しまいます。また、行っている作業や仕事を「切りの良い所まで終わらせないと気が済まない」ような事もそうです。
人間も「動物」なので、いくら脳が発達しているといっても、もともとは考えるよりは身体を動かす方が得意な仕組みになっています。
とにかく、筋肉を動かして「やる気の脳」を活性化する習慣をつける事が秘訣です。
今日のアクションプラン
・「いったん やってみよう」を使ってみる
今日のアクションチェック
「いったん やってみよう」という気持ちで、行ったことのないランチのお店に挑戦しました。
食べたのは、醤油ラーメン。決して当たりではなかったですが、帰りに飴玉をもらえたことが子供の頃を思い出して、ちょっと嬉しかったです。
ちょっとしたチャレンジで気持ちが「ホッコリ」しました。
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