義務教育にかけている学問
・その科目は「組織」
組織に必ず属するのに何も学ばずに就職して会社員になってしまう
・世の中の組織の99.9%はビラミッド組織
株式会社でフラットな組織はあり得ない
・学校の教室は組織ではない
生徒はサービスを受ける側
学校の先生と生徒の間には「断絶」がある
生徒は部下ではなく、お客さん
中学校くらいから組織化した運営を行ってもよいのではないか
ピラミッド組織について考えてみました。
代表的な3つの組織
①ピラミッド型組織
②フラット型組織
③アメーバー型組織
①ピラミッド型組織
ピラミッド型組織は、トップダウンで物事が決まっていく構造で、日本の多くの企業がこれにあたります。大きく統制がとれた組織を作るには、便利なカタチです。
反面、ピラミッド型の弱点は、トップダウン式のため、承認などの経路で立て直しを図るのに時間がかかることです。つまり、変化に弱くなってしまいます。
②フラット型組織
フラット型組織は、社長がいて、あとは全員がフラットに活動をしているような組織です。日本には、ごく少数あります。フラット型組織には、「管理をしない」という良さとも弱点とも取れる前提があります。
ひとりひとりがリーダーで、「自分の責任は自分で取る!」という心構えが必要とされそうな組織です。
③アメーバー型組織
アメーバー型組織とは、チーム編成や意思決定者を固定せず、意思決定を分散させ互いに影響を与え合う、アメーバーのように柔軟な組織体です。自由に意見が言いやすく、双方向のコミュニケーションが取れる風通しの良い組織とも言えます。変化にも強い組織です。
反面、この組織で働くならば、年次や経験にとらわれず相手を尊重する視点を持っていなければなりません。自由と責任、個人主義と全体主義のバランス型です。
ピラミッド組織の原理原則
・上司が権限を持ち意思決定する
部下がその意思決定に従う
原則、上の命令は絶対
・撤退することがわかっている事業を行わなければならない人もいる
指示には従う必要がある
ピラミッド型組織の原理原則について考えてみました。
ピラミッド型組織の原理原則から否定される4つのこと
①過労死は自己責任
②他責指向は良くない
③指示待ち人間は良くない
④労働者は経営者視点を持て
①過労死は自己責任
ピラミッド組織では、指揮命令権が会社のリーダーにあるので、その指揮命令の結果に関する責任もリーダーにあることになります。指揮命令に従った結果、損害が生じた場合は完全にリーダーと会社の責任です。
②他責指向は良くない
従業員は社長及び上司の指揮命令に従って働くのが仕事なので、命令に従っている限りその結果の責任は上司及び社長にあります。命令に背いたのなら従業員の責任ですが、命令に従っていたのなら、上司の責任でです。
③指示待ち人間は良くない
ピラミッド型組織は、原則として全ての組織人がリーダーの命令に従い、階層構造で上司の命令に従い、その結果責任は全てリーダーが負う管理体制です。つまり、指示無くして勝手に行動してはいけないことなります。
④労働者は経営者視点を持て
「労働者は経営者視点を持て」などと言う経営者は完全に経営責任を放棄していると言わざる得ません。従業員をやっている労働者に十分な経営の知識など有るわけがないのです。経営者視点に立つことが可能になったら、すぐ退職して独立できます。
ビラミッド組織が嫌われる理由
・マジョリティ(多数)は、ビラミッド組織の一番下の人たちだから
・下の人たちは、自分が結果を出せないことを他の誰かのせいにしようとする傾向がある
他のせいにすれば、現実に向き合わなくてよくて楽だから
・組織の中では、理不尽な環境であっても結果を出すしかない
・意味もなくピラミッド型組織を否定してはいけない
ビラミッド組織のメリットとデメリットについて考えてみました。
ピラミッド組織4つのメリット
①仕事が細かく分けられ、作業の専門性と効率性を高められる
②問題が起きた場合に責任を区別しやすい
③職場ルールが明確化されて、社員の行為束縛に便利
④昇進の流れがはっきりとしているから、企業の人材安定に役立つ
ピラミッド組織4つのデメリット
①階層が多くて、意思伝達、意見報告などに時間がかかったり、ずれる恐れがある
②社員の能動的な考えや行動を一定に抑えてしまう
③上位レベルが下位レベルを評価したとき、不正確・あいまいになる可能性がある
④市場変化、マーケティング戦略調整などに素早く対応しにくい
「仲良しサークルのような職場が素晴らしい」という勘違い
・なかよし組織だと必ず成長は止まってしまう
組織内に「不要な甘え」が生まれてしまうから
・上司が厳しく部下を指導できなくなる
・仲の良い悪いが存在すると評価にも悪影響を及ぼす
派閥ができていく
・ピラミッド組織の原則を壊してしまう可能性がある
・人数が増えてくるとなかよし組織は機能しなくなる
セクショナリズムについて考えてみました。
セクショナリズムとは、「縄張り主義」や「派閥主義」とも訳され、自分たちが所属する集団の利益のみを優先し、他者に対して非協力的な姿勢を取るという意味です。
セクショナリズム2つの種類
①無関心型/非協力型セクショナリズム
特徴 社内の他分野に興味がない・協力しない
②批判型/排他型セクショナリズム
特徴 他部署を誹謗中傷する・企業組織から排除しようとする
セクショナリズム3つの原因
①過度な仲間意識やライバル意識
②他者への無理解
③日本特有の縦社会
セクショナリズム4つの問題点
①同じ社内なのに、仕事を妨害する
②部署間の非協力により、企業全体が危機に
③従業員の心理的なストレス
④生産性の低下
セクショナリズムをなくす3つの対策
①戦略的かつ柔軟な人事異動
②経営理念を従業員に改めて理解させる
③クロスコミュニケーションを試みる
「常に経営者目線で考えることが大切」という勘違い
・イチ社員に経営者目線は不要な理由
①イチ社員が経営者目線でい考えるなんて不可能
情報を持っていないから
提案をしても的外れになる
②経営者目線で考えたところで何もできることがない
権限がないから考えるだけ時間のムダ
必要な目線は上司の目線
・まずは自分に与えられたミッションをしっかりこなすこと
自分が与えられた範囲内で最大限、創造性を発揮して仕事をしよう
何か新しいことをやるなら上司の指示を仰ごう
経営者目線について考えてみました。
社長は全員に「経営者目線を持て」と語るかもしれませんが、実はそのうちほんの一握りの人間に対して語っています。それはリーダーとなりうる人間、ひいては後継者となれる見込みのある人間です。
すべての従業員が経営者になれる資質を持っているわけではない、ということをわかっている上での発言。ここでやる気を出す人間と、やる気のない人間が見抜かれることになります。
しかし、「経営者目線」というのは、戦略担当になることではありません。いきなり社長に対して戦略うんぬんを持ち出せば、弾かれるのは当たり前です。
まずは戦術を組み立て、それを指揮することが求められます。ただ、そのためには戦略の概要を正しく認識している必要があり、作戦に基づいていなければなりません。これが社長の言う「経営者目線」ということです。
「現場に出るリーダーが素晴らしい」という勘違い
・典型的なダメリーダー
・現場の責任者が仕事をしなくなる
リーダーが現場に出ると、現場の責任者が経験して学ぶ機会を奪ってしまう
・一度責任委譲したのであれば、その責任者を信頼して任せるべき
私は、フラット型企業に勤めています。そのため、比較的社長との距離が近いです。
現場に口をはさむタイプ、はさまないタイプの両方の社長を経験してきました。その上で感じることは、社長としての器です。
現場に口をはさむタイプの社長は、自分で考えたことが全て正しいと思っているようで、最終的に自分の意見を通そうとします。もちろん、責任を伴う大きな判断のときは、重要なことです。
しかし、些事にまでいちいち口をはさむのは、現場からすると「現場のことを知りもしないのに口だけはさむ」と感じられることもしばしば。器が小さく感じてしまいました。
逆に、口をはさまないタイプがよいかというとそういうわけでもありません。口をはさまないタイプは、責任を持って判断しなくてはいけないことも判断しません。決断できないのです。決断できない社長は、仕事をしていないのと同じです。
フラット型は、距離が近いだけでに社長の器がよく見えてしまいます。
「納得できない仕事はやらなくて良い」という勘違い
・仕事に納得は必要ない
会社はやりたいことをやる場所ではない
上から与えられたミッションをやり遂げて成果を出すことで理念を実現する場所
・自分のやりたいことを上司に相談するのはOK
最終意思決定権は自分にはないということを忘れないこと
部下は意思決定に対しての責任を取れない
・組織運営では「識学」という考え方をベースにしている
『できる課長は「これ」をやらない!』
「できる課長は「これ」をやらない!」YouTube動画比較を以前行いました。
ピラミッド組織を明確にしています。しかし、この明確さをマコなり社長は「すべてを参考にしているわけではない」と言わしめているのでしょう。いくつか内容をご紹介します。
できる社員とは?
部下や顧客に評価されるのではなく、上司に評価されるのが第一と考える人
部下との接し方がうまい上司とは?
部下はルールを守る人であり、友達関係ではない。お願いではなく、指示ができる人
部下育成ができる上司とは?
部下を無駄にほめない。部下の評価は客観的事実で行う人
上司との接し方がうまい部下とは?
上司が決めるための材料を提供するのが部下の役目と考えられる人
「ルールはない方が自由で良い会社だ」という勘違い
・あなたは法律のない国に暮らしたいですか?
・会社でルールがない場合も同じ
何が正解なのかわからない状態になる
・ルールがないと議論が生まれる
議論が時間のムダ
すべてはトレードオフ
メリット、デメリットがある中でどれを選択するか
・ルールは、社員が自分のやるべき仕事に集中できる環境を作っている
創意工夫は、ルールの中で行うべき
・ルール決定2つのポイント
①ルールはだた決めるだけでは無価値
破ったら、注意や罰を受ける仕組みがセットで必要
②ルールを守らせるよりも、ルールを守る以外できない仕組みを作る方が優秀
人の意識を監視や注意でコントロールするのは大変
ルールがなくても問題にならない仕組みにできないかを考える
・勇気を出して現実に目を向けよう
①腹をくくって自分の仕事で結果を出す
②転職して環境を変えて心機一転、結果を出す
③起業独立して結果を出す
ルール決定について考えてみました。
「SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える」
アメリカ国防高等研究計画局や、一流シェフ、稀代の泥棒などあらゆる分野の中で活用されているシンプルなルールに着目し、その仕組みを解説した本。
シンプル・ルール 4つの特徴
①ルールの数が少ない
②使い人に合わせてカスタマイズできる
③具体的である
④柔軟性がある
シンプル・ルール 6つのルールカテゴリ
①境界線ルール
考慮に入れるか、排除するかを決めるルール。意思決定のスピードを上げる
②優先順位ルール
優先順位を決めるためのルール。重要な選択肢にリソースを注ぐことができる
③停止ルール
やめどきを決めるためのルール。最悪の事態を避けるための意思決定を行うことができる
④ハウツー・ルール
一定の成果を担保するための方法(ハウツー) を決める。時間的制約やプレッシャーがある場面で特に役立つルール
⑤コーディネーション・ルール
集団行動をとるときのルール。わかりやすく、伝わりやすいものにすることで、協調性を自動的に作り出せる
⑥タイミング・ルール
「いつ何をするか」を決めることで、チームや 個人の行動を管理するためのルール。スケジュ ール管理などに役立つ
今日のアクションプラン
・今、働いている会社の在り方について考えてみる
今日のアクションチェック
私の働いている会社は、ピラミッド型ではなく、フラット型です。
フラット型は、社長と中間管理職が数名のみの会社なので、社長の器が最大のポイントになります。
任せてもらえるかどうか、責任を取る腹積もりがあるかどうか、社長の器一つです。
でも、どんな社長かは私の関心の輪にすぎません。影響の輪に注力します。
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